2024年12月22日日曜日

”ぼーん”ってなんなのさ?

 基礎編 前置き

ある程度MMDを触って動画を作ったり、モデル作成や改造をしているユーザーにとっては今更感なお話なのではありますが、基礎は大事なので再確認がてら駄文をあげてみます

MMDに読み込めるモデルにはX、PMD、PMXとありますが、ボーンのお話なのでPMD、PMXのお話になります

MMDはとてもシンプルな”ボーンアニメーション制作アプリケーション”です

多機能なソフトでは色々な便利機能が山盛りあったりするのですがMMDではデフォルトでそういった機能はありません

MMMとかでは自動腕IKぽい事が出来たりしますが…MMDでは無いですね

単純に、ポリゴン面を作るいくつかの頂点に”ボーン”という”制御点”でどのくらいの割合で動くのかを設定して(ウエイト設定して)ある量分だけ移動、回転させることでアニメーションを作っていくアプリケーションです

デフォルトのモデルに機能を追加したい時は、大抵の場合PMXEのプラグインを使われるのではないでしょうか?便利ですし、私も使うときは使います

では、プラグインで追加される便利機能(追加ボーンとその設定)はどこから来たのでしょうか

勝手に沸いてきたりはしませんよね、先達のMMDERの方々が”一個一個その手で設定して組み上げた機構”があって初めてプラグインが作れるわけです

簡単な追加で出来てしまう改造もあれば、大規模な物もありますが”一番最初は誰かが思いついて手設定で組み込んで試した”という事ですね

イコールプラグインで出来る事は手設定でも出来るという事です

こういう感じに出来ると便利だよなぁ? とか ここはこんな感じに動くと自然だよなぁ?

って時に自分でオリジナルで作って組み込めると便利ですよね?

また、プラグインで一律の設定値で追加された場合は、そのモデルに対してベストな設定値でしょうか?

モデルデフォルトの設定値は使いやすい設定になっているでしょうか?

そういう時に微調整が出来るとよりいい感じの作品が出来るかもしれません

最終的にそういった事まで含め踏み込んで行きたいと思っています。が、難しい事をいきなり理解しようとしても混乱してしまうだけです

基礎の基礎からのんびり進めていきましょう


基礎編 その1

”ボーン”ってさ?

PMXモデルでのボーンというは”制御点”です

”点”ですから”長さ”とか”向き”の要素はボーン自体にはありません

長さや方向があるように勘違いしてしまう場合が結構ありますが、MMD空間上の”点”だと理解しておかないと混乱の原因になります

ボーンとボーンの距離とその方向

ボーンと頂点の距離とその方向

これらを”長さ”と”向き”と勘違いしてしまう事が多いですが、ボーン1個だけでは成立しませんね

PMXに”表示先”という項目がありますが、あれは人間が親子関係や回転の変化を理解しやすいように表記してあるだけです

相対表示の場合も結局は解りやすくするための表示でしかありません

表示先がグチャグチャでも全く表示が無くてもMMDの内部処理としては影響はありません

試しにPMXモデルの”表示先”を消してしまってからモーションを入れて再生しても普通に動いてしまいます


”ボーンはMMD空間上の点”


MMDモデルを初めて観た人はボーンの矢印で形作られた人型を見て”ボーンに長さがある”と勘違いしちゃうのではないかな?と思います

実は私も当初勘違いしていて混乱した覚えがあります

多分、ボーンいじりをしようとした場合に一番最初に躓く所ではないでしょうか?


MMD空間上のボーンAと子ボーンを結んだ線分をボーン”Aのベクトル長”だとした場合

親子が一対一で完結してしまえるならそれでも良いのかもしれませんが、子ボーンは手と指ボーンのように複数設定が出来ますよね

その場合一個のボーンが複数のベクトル長を持つという、とても不自然な事になってしまいます

また長さが有ると仮定するならば、ウエイト等、ボーンの親子関係が影響しうる範囲が限定されるべきですが、実際にはMMDが演算可能範囲全て全方向に影響が及びます

ボーンを長さがある線分として扱うのに無理があるという事が解ると思います


新しく構造を作ったり、既存の構造を理解しようとすると幾何学的な理解が必要になってくる事があるのですが

ボーンを点、ボーンとボーンの距離、ボーンと頂点の距離

矢印は”人間が理解しやすくする為の補助的表示

と飲み込んでしまえれば、かなりとっつきやすくなると思います

基礎の基礎として、これを理解しておきましょう


0 件のコメント:

コメントを投稿

ボーンモーフの回転とか順番とかについて(また中編??)

ボーンモーフの回転量、移動量はワールド軸、ワールド座標で記述、処理されます ボーンを操作して変形の結果を確認しながらの作業がほとんどで、丁寧にセットアップされているモデルさんだと丁寧にローカル軸の設定等はされています ですから、ワールド軸(座標)、ローカル軸(座標)というのは普段...