2024年12月31日火曜日

えふけーあいけー

 えふけーあいけー


FK(えふけー)

Forward Kinematics(フォワードキネマティクス)の省略形、順運動学


A→B→Cという感じで親子関係を結んだボーンの変形をA→B→Cの順序で変形処理していく方法の呼び方です

MMDモデルで見ると青いボーンと矢印で結ばれている普通のボーンの事ですね

PMXEのボーンリストの先頭には回転のみ可能なボーンは水色の、移動可能なボーンは黄緑色の付与ボーンは薄紫の、軸制限ボーンは紫のになります

腕とかひじとかの「ふつーのぼーん

あんまり難しく考える必要は無い感じじゃないかしら?




IK(あいけー)

Inverse Kinematics(インバースキネマティクス)の省略形、逆運動学

目標地点を先に決め、それに向かうようにボーンが変形する変形方法の呼び方です

MMDモデルで見ると「黄色の矢印で繋がったLinkの先端にあるTargetが目標地点であるIKに向かって単位角分動く、それをLoop数分繰り返す」という動きをします

その際に、特定のボーンに角度制限をかけることで変形に制限をかける事が出来ます、角度制限で代表的なのはひざボーンですね

PMXEのボーンリストではTargetはピンクの、Linkは黄色の■、IKはになっています


こっちは設定のお約束とか数値設定とか色々あって、「ちょっと難しそうなぼーん」に見えて敷居が高く感じるかも?


コツがつかめていないと安定したりしなかったり、MMDエンジン化したりと困ることもあるのですが、機能追加のボーン改造とか、ちょっと変わった小物とかに組み込もうとする場合が多いと思うので、ぜひ使いこなしていただきたい所です

IKについてはもう少しパラメータと制限についてお話をしようと思います



Loopと単位角のイメージ

Loopが多 演算に時間がかかる、Linkが長いと暴れやすい、Linkのボーン毎に滑らかに繋がりやすい


Loopが少 大雑把に動く、あまりにLoop数が少ないとLinkが長い場合Targetに追随仕切れない事もある


単位角大 一回に回転出来る幅が大きいので少な目のLOOP数でもTargetに合致しやすい、長いLinkだと先端が強く曲がりやすい

結果的に演算が早めに収束していくので変形を早く終わらせたい場合には良い結果が出やすいかも(例:足首)?


単位角小 細かく調整されるので、多めのLoop数に設定すればより厳密な結果が出やすい、長いLinkの場合は全体に滑らかな曲線になりやすい


こんな感じで結構違いが出るものでしょう

実際に触ってみると解りやすいと思うので教材モデルを用意してみました

ものすごく拘るのであれば、組み込むボーンの変形のイメージや実際の変形の様子を見ながらLoop数や単位角をいじって調整していくのですが、適当でも動いてくれますからそんなに心配しないでオッケーです。ハイ


このIKの回転は、TargetとIKが完全に合致すると演算が止まります

無駄に動かしたくない場合は完全に同一点にしてしまう、とか、常に動かしたい場合には極微小にずらすというテクニックもあったり無かったり

また、制限されない場合はXYZの3軸で回転しますから、意図しない回転やロックをする場合がありますが、普通はあんまり気にしないで大丈夫


意図的にの演算順序をずらして、物理エンジンの演算エラー回転をLinkに乗せ続けるテクニックがMMDエンジンです

ちなみに以前にも公言していますが私はMMDエンジンは嫌いです、そのうちその理由や、代替え構造サンプル動画とかも含めてお話することもあるんじゃないかしら?



角度制限って?


Linkに設定されたボーン個別にXYZ軸で回転できる角度の範囲をMMDのワールド軸で指定出来ます

範囲なので上限と下限(-180~180の範囲が一般的じゃないかな?)を入力することになります

上限下限に同一の角度を指定した場合はその角度で固定されることになりますね


Linkボーン角度制限の代表としては”ひざボーン”でしょう、PMX人型モデルには入っている筈ですよね

ひざボーンの角度制限の設定は「X軸には-180~-0.5の範囲で曲がっていいよ、Y軸とZ軸には曲がっちゃダメ」という設定ですね



これでタコ踊りをしなくて良くなる訳です



PMDモデルにはこの設定が必要ありません、というかPMDモデルには角度制限という項目がありません

”ひざ”というLinkボーンにMMDが特別な処理をして自動で制限がかかる仕様になっています


後述する予定の「足IKの内股、ガニ股の調整方法」でまたお話することになると思いますが、角度制限について覚えておいてほしい事は、「角度制限はワールド軸でかかる」という事です


簡単にではありますが、えふけーあいけーのお話でした


2024年12月29日日曜日

ボーンの必須パラメーター

PMXモデルでの ボーンの最小必須パラメーターのお話になります

ボーンは点だと先に述べましたが、1個のボーンではモデルは成り立ちません

XYZの座標の他に、ボーン番号ボーン名のパラメータが必要になります

この3種のパラメーターが最小必須のパラメーターです







XYZの座標

文字通り、MMD空間上の絶対座標です



ボーン番号

ボーン番号順でボーンリストに並んでいます

このボーン番号で親ボーンを指定して、ボーンとボーンの親子関係を結んでいきます

また、基本的にボーン番号順に変形処理をしていきます

ボーンリストの上から順に処理していくのが基本という事です

ボーン順序がちゃんとしていないと不必要なトラブルを抱える事になりがちですから、メタセコからポン出ししたまんまのモデルとかは、ボーン順序を見直したり整理する事をお勧めします

意図的に順序を逆に設定する事は可能です

モデルのボーン順序整理も含めちょっと突っ込んだお話になりますので後で詳しく説明させていただきます

親子関係が逆転している場合はMMDエンジン化したり、モデルがグンニョリしたりします


◆FKであれば、ボーン番号の小さい方が親、大きい方が子

◆付与親がボーン番号が小、付与されるボーンが大

◆外部親でし直して親を切り替えたりするモデルの場合(刀とか)親がボーン番号小、くっつける物が大


このような感じで並べていくのが基本になります


ホーンの表示先もこのボーン番号で指定する事が出来ます

理解しやすく使い良い感じに設定してあげましょう

後から表示先を変更しても大事にはなりませんから適当に繋いで後から調整でOK



ボーン名

この名前は、モーションやポーズのデータの保存や受け渡しに使われるものです

”座標、親子関係、ボーン番号等”関係なく、単純にこのボーン名で回転、移動のデータをやり取りすることになります

モーションデータ配布出来るのは、ボーン名が完全に合致していればモーションデータのやり取りが出来るからなんですね


「モーションデター読み込ませたけどなんか違うなぁ?」と思ったらモデルのボーン名を見直すといいかもしれません

よくあるのは全角半角、とかカタカナ、ひらがな、漢字の違いとかですね

必須ボーンが足りない場合もありますから、配布モーションのリードミーはよく読みましょうね

(モーション配布ありがたや、ありがたや)


2024年12月22日日曜日

”ぼーん”ってなんなのさ?

 基礎編 前置き

ある程度MMDを触って動画を作ったり、モデル作成や改造をしているユーザーにとっては今更感なお話なのではありますが、基礎は大事なので再確認がてら駄文をあげてみます

MMDに読み込めるモデルにはX、PMD、PMXとありますが、ボーンのお話なのでPMD、PMXのお話になります

MMDはとてもシンプルな”ボーンアニメーション制作アプリケーション”です

多機能なソフトでは色々な便利機能が山盛りあったりするのですがMMDではデフォルトでそういった機能はありません

MMMとかでは自動腕IKぽい事が出来たりしますが…MMDでは無いですね

単純に、ポリゴン面を作るいくつかの頂点に”ボーン”という”制御点”でどのくらいの割合で動くのかを設定して(ウエイト設定して)ある量分だけ移動、回転させることでアニメーションを作っていくアプリケーションです

デフォルトのモデルに機能を追加したい時は、大抵の場合PMXEのプラグインを使われるのではないでしょうか?便利ですし、私も使うときは使います

では、プラグインで追加される便利機能(追加ボーンとその設定)はどこから来たのでしょうか

勝手に沸いてきたりはしませんよね、先達のMMDERの方々が”一個一個その手で設定して組み上げた機構”があって初めてプラグインが作れるわけです

簡単な追加で出来てしまう改造もあれば、大規模な物もありますが”一番最初は誰かが思いついて手設定で組み込んで試した”という事ですね

イコールプラグインで出来る事は手設定でも出来るという事です

こういう感じに出来ると便利だよなぁ? とか ここはこんな感じに動くと自然だよなぁ?

って時に自分でオリジナルで作って組み込めると便利ですよね?

また、プラグインで一律の設定値で追加された場合は、そのモデルに対してベストな設定値でしょうか?

モデルデフォルトの設定値は使いやすい設定になっているでしょうか?

そういう時に微調整が出来るとよりいい感じの作品が出来るかもしれません

最終的にそういった事まで含め踏み込んで行きたいと思っています。が、難しい事をいきなり理解しようとしても混乱してしまうだけです

基礎の基礎からのんびり進めていきましょう


基礎編 その1

”ボーン”ってさ?

PMXモデルでのボーンというは”制御点”です

”点”ですから”長さ”とか”向き”の要素はボーン自体にはありません

長さや方向があるように勘違いしてしまう場合が結構ありますが、MMD空間上の”点”だと理解しておかないと混乱の原因になります

ボーンとボーンの距離とその方向

ボーンと頂点の距離とその方向

これらを”長さ”と”向き”と勘違いしてしまう事が多いですが、ボーン1個だけでは成立しませんね

PMXに”表示先”という項目がありますが、あれは人間が親子関係や回転の変化を理解しやすいように表記してあるだけです

相対表示の場合も結局は解りやすくするための表示でしかありません

表示先がグチャグチャでも全く表示が無くてもMMDの内部処理としては影響はありません

試しにPMXモデルの”表示先”を消してしまってからモーションを入れて再生しても普通に動いてしまいます


”ボーンはMMD空間上の点”


MMDモデルを初めて観た人はボーンの矢印で形作られた人型を見て”ボーンに長さがある”と勘違いしちゃうのではないかな?と思います

実は私も当初勘違いしていて混乱した覚えがあります

多分、ボーンいじりをしようとした場合に一番最初に躓く所ではないでしょうか?


MMD空間上のボーンAと子ボーンを結んだ線分をボーン”Aのベクトル長”だとした場合

親子が一対一で完結してしまえるならそれでも良いのかもしれませんが、子ボーンは手と指ボーンのように複数設定が出来ますよね

その場合一個のボーンが複数のベクトル長を持つという、とても不自然な事になってしまいます

また長さが有ると仮定するならば、ウエイト等、ボーンの親子関係が影響しうる範囲が限定されるべきですが、実際にはMMDが演算可能範囲全て全方向に影響が及びます

ボーンを長さがある線分として扱うのに無理があるという事が解ると思います


新しく構造を作ったり、既存の構造を理解しようとすると幾何学的な理解が必要になってくる事があるのですが

ボーンを点、ボーンとボーンの距離、ボーンと頂点の距離

矢印は”人間が理解しやすくする為の補助的表示

と飲み込んでしまえれば、かなりとっつきやすくなると思います

基礎の基礎として、これを理解しておきましょう


2024年12月21日土曜日

あんりみてっど ぼーん わーくす (初めてみました&自己紹介)

体はボーンで出来ている。

血潮はFKで 心はIK。

幾たびの投稿でも微妙。

ただの一度も殿堂入りはなく、

動画だけでは理解されない。

彼の物はほぼ手設定、PMXEで自己満足。

故に、生産性とかは無く。

その体はボーンで出来ていた。


UNLIMITED BONE WORKS.



閑古鳥が鳴くであろう個人ブログを、MMDモデル作成のリハビリみたいな感じで初めて見ようと思う

MMDモデル、特にPMXモデルの”ボーン設定”とか”ちょっとした仕掛け”とか、そういった事柄をツラツラと書き込んで纏めて行けたらいいな?という感じでまったり行きます。

2025年の指針にしたいところです。


FATEやFGO関連のブログではありません(TYPE-MOON関連は大好物ではありますけどね)


ニコニコでの投稿HNは”水道屋”

ここ数年でMMDを始めた人には”誰だおまえ?”って感じだと思うので、自己紹介もかねてニコニコに投稿した動画と静止画と、動画作成時協力した作品をいくつか紹介しておきます。


◆自分が投稿した動画

【第9回MMD杯本選】ロボらしく動け【モデル配布】

【第10回MMD杯本選】CROSSING POINT【MMDモデル配布】

【MikuMikuDance】 LatさんとロボがHYBRIDを踊るよ 【MMDモデル配布】

【第13回MMD杯本選】LUVORATORRRRRY! 【ステージとか小物とかモデル配布】

【第18回MMD杯本選】「天月りよん」さんに舞っていただいた


◆静止画

扇子 ばあじょんつうになりました

ぱたぱたする時計

むかしのえれきぎたー そっと放流


◆作成に協力した動画

【第17回MMD杯本選】リベルニア収穫祭にて【演奏動画】

注視点IK作成用プラグイン配布【PMXEditorプラグイン】

 イリアンパイプスの作成と奏者モデルへのセットアップ

ネルさんのストリートパフォーマンス ふたたび 【MMD杯ZERO2参加動画】【MMD文化祭2019】

 球体の外部親切り替えのモーフ化構造提供

 解説動画も併せて視聴お勧めであります


【第17回MMD杯本選】KAZEHIME -The wind princess- Epsode of Jenice.Londo

 変形パワードスーツっぽい奴のアレンジ&作成、搭乗モデルの改変&セットアップ


【初音ミク】ポンコツセカイ【MMD-PV】

 背景で動いている四角い奴の制作


とかとか、こんな感じの事をしていた人のボーン講座となります

よろしければお付き合いください


次から暫く”基礎編”になる予定です




ボーンモーフの回転とか順番とかについて(また中編??)

ボーンモーフの回転量、移動量はワールド軸、ワールド座標で記述、処理されます ボーンを操作して変形の結果を確認しながらの作業がほとんどで、丁寧にセットアップされているモデルさんだと丁寧にローカル軸の設定等はされています ですから、ワールド軸(座標)、ローカル軸(座標)というのは普段...